おたふく風邪を予防する3つのポイント。予防接種、ワクチンではなく、食事や生活習慣で免疫力を上げる方法。
おたふくかぜって何?なぜ幼児はかかりやすいの?
こんにちは。しちだ・ライフの杉浦です。
入園や進級、新しい出会いのある時期に、親として不安になるのが、“おたふく風邪”ですよね。
おたふく風邪とは、片側あるいは両側の耳下腺が腫れることが特徴の、急性ウイルス感染症です。
ムンプスウイルスによって起こり、通常は1週間~10日で回復する病気ですが、日本では毎年200万人以上の人が感染しています。
この菌は、会話やくしゃみ、咳などの飛沫感染や、接触感染により感染していきます。
感染しやすい年齢は4歳ごろがもっとも多く、3~6歳が、感染者全体の約60%を占めています。
産まれてすぐは、お母さんから受け継いだ免疫力が十分にあるので、病気そのものにかかる確率が低いのですが、成長するにつれて、その免疫力がなくなり、病気にかかりやすくなります。
その年齢がだいたい2歳ごろからだといわれています。
また、保育園や幼稚園、小学校など初めての集団生活が始まることにより、より菌が蔓延しやすい環境下にあるということも一因として考えられます。
【初期症状】
・38℃以上の高熱がでて、顔が丸く腫れる
・首に強い痛みがある
・耳の付け根から顎のあたり(耳下腺)が腫れる
初期症状としては、首の痛みや耳下腺が腫れるといった症状がでますが、素人では判断しづらい場合もあります。
不安な場合は、かかりつけ医に診てもらいましょう。
おたふく風邪になる子供とならない子供の違い
子供がよくかかるおたふく風邪は、感染力が強く、感染経路も多いため注意が必要です。
代表感染経路としては、
- 接触感染(触ったものから感染)
- 飛沫感染(咳やくしゃみ)
- 経口感染(食べ物からの感染)
があり、ドアノブや衣類、布団、お風呂、食器からも感染するおそれがあります。
しかし、予防接種を受けずに集団生活をしていて、すぐにおたふく風邪にかかる子供もいれ、逆に全く感染しない子もいます。
その違いは、高い免疫力と生活習慣です。
免疫力を上げる方法ポイント①外遊びをして菌に慣れる
汚れると後から大変だから、ばい菌や細菌が入って良くないからと、外で土や砂を触らせるような遊びをするお母さん、お父さんが減っています。
しかし、土や砂には様々な菌が含まれており、免疫力を活性させるために必要な菌がたくさんいます。
土や砂、泥などにふれる外遊びは、乳幼児期にたくさん経験しましょう。
砂などを口入れてしまうことが気になるお母さんは、芝生や草の上を裸足で歩いたり、葉っぱに触れたりして遊ばせるとよいです。
足が「第2の心臓」といわれているように、手は「第2の脳」といわれています。
手先が不器用な子供が増えてきていますが、それは、学校の勉強ばかりを優先させて、外遊びをさせなかったり、家の手伝いをさせなくなったことが大きな要因ではないでしょうか。
昔の子供たちは、雑巾を絞ったり、お米を研いだり、家事を手伝うことで、手先を器用に使うことをおぼえていました。
外遊びは免疫力をあげますが、脳の発達にも欠かせません。
小さい頃は、手足をしっかり使い、体で豊かな自然を感じさせてあげましょう。
免疫力を上げる方法ポイント②酵素をしっかり摂る食生活を心がける
まずは「発酵食品」で酵素をしっかり摂ることが大切です。
お味噌汁や納豆、お漬物などを食べましょう。
しかし、添加物が多く入っているものは、体に悪い影響を与えてしまいます。
食品表示をしっかり見て、添加物が少しでも少ない商品を選んだり、作ってみるのも良いかもしれません。
そして、野菜は旬のものを選ぶようにしましょう。
旬の野菜は、その時の体の状態にあった性質があります。
例えば、夏が旬のゴーヤやトマトは水分が多く、体内を冷やす。
冬が旬の大根やレンコンなどは、体を温める。
しかも、栄養価も味も格別なので、旬の食材を食べるようにしましょう。
免疫力を上げる方法ポイント③ビタミンCを積極的に摂る
ビタミンCには人間の免疫細胞といわれる白血球を活発にして、免疫力を上げる働きがあるのでおすすめです。主に、
- キャベツ
- ホウレンソウ
- ピーマン
- かぼちゃ
- イチゴ
- レモン
などがあります。
ビタミンCが含まれる食品はたくさんありますが、水溶性ビタミンなので、摂取後2~3時間で排泄されてしまいます。
野菜や果物を毎食摂るようにしたり、サプリメントで補うのもおすすめです。
日々の生活習慣や食生活で、病気にかかりにくい体作りができる
おたふく風邪に関わらず、日ごろの生活習慣や食生活の改善で免疫力は上がり、どんな病気にもかかりにくくなります。
処方される薬を使うことは、その時の対処療法としては効果的ですが、良い菌も殺してしまい、免疫力を下げてしまうので、良案だとはいえません。
体を元から丈夫にするためにできることをしましょう。
参考文献
「病気知らずの自然流育児」/真弓小児科医院長 真弓定夫著/大久保友博絵/中央アート出版社